■不動産の相続対策
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■不動産の相続対策
■上手な土地評価の仕方
1.地目の判定と評価単位
(1)土地評価の基本(評基通7)
1.土地の価額は地目別に評価する。ただし、一体として利用されている一団の土地が
二以上の地目からなる場合には、その土地は、そのうちの主なる地目からなるものとして、
その一団の土地ごとに評価するものとする。
2.地目は課税時期の現況によって判断する。
(1)宅地(2)田(3)畑(4)山林(5)原野(6)牧場(7)池沼(8)鉱泉地(9)雑種地
3.地目の判定は、不動産登記事務取扱手続準則第68条《地目》及び第69条
《地目の認定》の定めに準じて行います。
「登記事務準則」
地目;68条
(1)宅地:建物の敷地及びその維持若しくは効用を果たすために必要な土地.
(2)田:農耕地で用水を利用して幸作する土地
(3)畑:農耕地で用水を利用しないで耕作する土地
(4)山林:耕作の方法によらないで竹木の生育する土地
(5)原野:耕作の方法によらない雑草、かん木類の生育する土地
(6)牧場:家畜を放牧する土地
(7)池沼:かんがい用水でない水の貯留地
(8)鉱泉地:鉱泉(温泉を含む。)の湧出口及びその維持に必要な土地
(9)雑種地:以上のいずれにも該当しない土地
地目の認定;69条
(1)牧草栽培地は、畑とする。
(2)耕作地の区域内にある農具小屋等の敷地は、その建物が永久的設備と認められる
ものに限り、宅地とする。
■[1画地の宅地の判定例]
■(1)すべて自用地として使用している宅地の評価
自用地(所有する宅地を自ら使用)として使用している場合は、
1筆の宅地に住居用か事業用かにかかわらず、全体を1画地として評価します。
ただし、遺産分割によって各部分の所有者が異なる場合は、それぞれ
の宅地を別々に評価します。
■(2)借地権、定期借地権、貸家の用、自用地と使用している宅地の評価
宅地の一部について、借地権や定期借地権を設定させて
その他は自用地として使用している場合は、それぞれの部分を
1画地として評価します。また、一部を貸家の敷地他の部分は
自用地として使用している場合も、それぞれの部分を1画地とし
て評価します。
■(3)借地権、定期借地権、貸家の用として使用している宅地の評価
宅地の一部について借地権又は定期借地権を設定させ、その他は、
貸家の敷地の用に使用している場合もそれぞれの部分を1画地とし
て評価します。
■(4)借地権、定期借地権の貸付先が複数ある場合の宅地の評価
借地権又は定期借地権の目的となっている宅地を評価する場合は、
貸付先が複数であるときは、同一人ごとに1画地をして評価します。
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Aの借地権 |
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同一人ごとに1画地
として評価する |
Aの定期借地権 |
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Aの借地権 |
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Aの定期借地権 |
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Bの借地権 |
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Bの定期借地権 |
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■(5)貸家建付地の宅地の評価
貸家建付地を評価する場合は、貸家が複数あるときは、原則として
格棟の敷地ごとに1画地の宅地として評価します。
■(6)2以上の宅地所有者から隣接している土地の一体利用の場合の宅地の評価
2以上の宅地所有者から隣接している土地を借りてこれを一体として利用している
場合には、その借主の借地権又は定期借地権の評価に当たっては全体を1画地と
して評価します。この場合貸主は貸宅地の評価に当たっては各貸主の所有する部分
ことに区分して、それぞれを1画地の宅地として評価します。
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借地権又は |
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A所有宅地 |
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全体を1画地
として評価する |
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定期借地権 |
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B所有宅地 |
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※貸主は別々に評価します
■(7)共同ビル宅地の評価
共同ビルの敷地用の宅地はその全体を1画地として評価します。
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A所有者
(甲) |
B所有者
(2) |
C所有者
(丙) |
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共同ビル
(甲、2、丙、丁)共有 |
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D所有者(丁) |
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A,B,C及びD土地全体を1画地の宅地として評価した価額に各土地の
価額の比を乗じた金額により評価します。
(算式)
価額の比 |
= |
各土地ごとの評価額 |
各土地の評価額の合計額 |
但し、上記の各土地の地積の割合により価額を算出しても差し支えありません。
地積 |
広大地補正率 |
1,000u |
0.55 |
2,000u |
0.50 |
3,000u |
0.45 |
4,000u |
0.40 |
5,000u |
0.35 |
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